「タリフラインがつないでくれた縁 ― 母タリサ、そして夢の続きへ」
来年、ヴィクトワールオーナーズで募集を予定している「タリサの26」
その兄であるタリフラインと、母タリサについて、私にとって忘れることのできないエピソードがあります。
少し個人的なお話にはなりますが、今回はその「縁」についてお話しさせていただければと思います。
タリフラインとの出会い

JRAの馬主資格を取得して、初めて購入した共有馬。
それが、サトノダイヤモンド産駒の牡馬、タリフラインでした。
新馬戦を勝ち、そしてGⅠホープフルステークスという大舞台まで私を連れていってくれた馬です。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、ホープフルステークスでは競走を中止し、予後不良となりました。
まだこれから先が楽しみだった馬だけに、本当に悲しく、悔しい出来事でした。
あの時の気持ちは、今でも鮮明に覚えています。
母・タリサとの出会い

それから時が経ち、ノーザンミックスセールで一頭の繁殖牝馬と出会いました。
それが、タリフラインの母であるタリサです。
セリでご縁があり、私のもとへやって来ることになりました。
まさか、あれほど思い入れのある馬の母を自分が所有することになるとは。
偶然とは、本当に不思議なものです。
タリサはMontjeuの血を引いており、日本の種牡馬との組み合わせを考えても、試してみたい配合がいくつもあります。
今後さまざまな可能性を探っていきたいと思っていますが、当面はサトノダイヤモンドとの配合を予定しています。
タリフラインの全妹
タリサは購入後も順調に過ごし、今年3月、一頭の牝馬を出産しました。
タリサの2026。
父は、サトノダイヤモンド。
つまり、タリフラインの全妹です。
とても可愛らしい顔をした仔で、まだ少し華奢に映るところも含めて、どことなくタリフラインに似ているように感じます。
この仔がどのように成長していくのか。
生まれた時から、特別な想いで見守っていました。
一本の電話
タリサの2026が生まれて数か月が経った、6月下旬のある日の夕方。
親交のある調教師から、突然電話がかかってきました。
予定もない夕方に調教師から電話が来ることは珍しく、競馬の世界ではよく「調教師からの突然の電話は、あまり良い話ではない」と言われます。
私自身も、あまり良いイメージがありません(笑)。
一瞬、嫌な予感がしました。
しかし、その心配は杞憂に終わります。
電話の内容は、まったく思いもよらないものでした。
「タリフラインを管理していた古賀慎明調教師がタリサのことを調べ、私が購入したことを知って、連絡を取りたいと言っている」
という話でした。
その後、古賀調教師と連絡を取り合い、生まれた牝馬を預託先の牧場まで見に来ていただきました。
そして、とても気に入っていただきました。
タリフラインを管理してくださった先生が、その母から生まれた全妹を見に来てくれた。
これもまた、タリフラインがつないでくれた縁なのだと思いました。
それならば――。
この仔を、古賀先生にお願いしよう。
そう決めました。
そして、来年生まれる予定のタリサの仔についても、お願いするつもりです。
タリフラインが残してくれたもの

タリサについては、今でもタリフラインのことを気にかけてくださっているファンの方から、連絡をいただくことがあります。
タリフラインが走ったレースは、わずか一戦。
それでも、あの馬が残してくれたものは、私たちが想像していた以上に大きかったのかもしれません。
JRAの馬主資格を取得して、初めて買った馬が夢を見せてくれた。
その夢は、途中で突然終わってしまいました。
けれど数年後、私は偶然、その母とセリで出会いました。
そして今。
その母から生まれたタリフラインの全妹を、かつてタリフラインを管理してくださった調教師にお願いすることになりました。
自分で計画して作った物語ではありません。
一つひとつの偶然が重なって、気がつけば、また同じ場所へとつながっていました。
タリフラインが見せてくれた夢は、もう終わったものだと思っていました。
でも、もしかすると、そうではなかったのかもしれません。
血はつながり、人もまたつながった。
今度は、タリフラインの妹と。
そして、その次に生まれてくる兄弟と。
もう一度、タリフラインのチームで。
あの日の夢の続きを見られることを、今から楽しみにしています。
タリサの26は、このまま順調に成長してくれれば、来年ヴィクトワールオーナーズで募集する予定です。
この馬がどんな競走馬になってくれるのか。
そして、この物語の続きを、今度はオーナーの皆さまと一緒に見届けることができたら。
それほど嬉しいことはありません。
【心から熱くなれる共有馬ライフを】
タリフラインがつないでくれたこのチームで、その言葉を体現できたらと思っています。
ヴィクトワールオーナーズ
代表 生垣 博士